REPORTS
レポート
2024年3月8日 U-FINO
スポーツ、ウェルネスを軸に新たな価値を創造する斬新なアイデアを競う学生によるピッチコンペティション
2014年度から開催を重ねてきた「インターカレッジコンペティション」のコンセプトをリニューアル。2023年度からU-FINOが主催し、スポーツ・ウェルネスに関するイノベーションをテーマとしたコンペティションを9月から12月の3か月にわたり開催しました。
最優秀賞への開発奨励金のほか、グローバルチャレンジ賞に選ばれたプロジェクトには、2024年3月に米テキサス州で開催される、世界最大のポップカルチャーとイノベーションのショーケース「South x South West」への招待という豪華な副賞が用意されています。本プログラムを各チームの奮闘とともに紹介します。
●開催概要
開催テーマ:スポーツ・ウェルネスに関するイノベーション
・既存のスポーツでもルールの変更、テクノロジーを用いることで、心身の障害や年齢に関わらず楽しめるスポーツ
・地域住民の健康寿命延伸、疾病予防につながるスポーツ&ウエルネスのイノベーション
・スポーツ、ウエルネスに関するテクノロジーを応用して社会課題を解決するソーシャルイノベーション
・日本の伝統文化とテクノロジーが融合した新しいスポーツ
・新たなスポーツの観戦体験の価値を高めるイノベーション
・アスリートのパフォーマンス向上を促すイノベーティブなアプリケーション など
開催スケジュール
9月15日
10月~12月
11月18日、19日
12月20日
9月15日 イントロダクトリーセッション
プログラムのキックオフとして、9月15日に、イントロダクトリーセッションをグランフロント大阪で開催しました。エントリーした、7チームを対象に、開催趣旨やプログラムの特徴でもある、全体のファシリテートやサポート役を担っていただく現役・元アスリートの紹介が行われ、当日受けたインプットなどを元に、各チームに分かれてアイデアの素案を検討しました。
グループワーク(前半・フィールドワークに向けて)
イントロダクトリーセッション後、各チームでは10月~11月のフィールドワークまでの間、概ね1~2週間に1回、各チームそれぞれ4名のアスリートファシリテータとミーティングを行い、アイデアのブラッシュアップをしました。
また、11月のフィールドワークに向けて、当日の効果的な調査方法や実証内容等も検討し、フィールドワークを迎えました。
11月18日、19日 フィールドワーク@Ex-CROSS
11月18日(土)、19日(日)には、各学生チームが自分たちのアイデアやサービスを一般の方やスポーツウェルネスに関連する企業の方などに調査やデモ体験等していただく場として、大阪市天王寺区のてんしばでU-FINOが主催する『Ex-CROSS』でフィールドワークを実施しました。
フィールドワークの初日にあたる18日は、強い寒気が流入した影響で、福岡で10年ぶりに11月の初雪を観測するなど西日本各地で大荒れの天候となりました。会場のてんしばも強風のため屋外でのテント設営等ができない難しい環境となりましたが、各チームはアスリートファシリテータの支援も受けながら、工夫しながらフィールワークを実施しました。
2日目は、前日から一転して晴天に恵まれ、Ex-CROSSや同時開催イベントの「おおさかネクスポ2023 in てんしば」に、親子連れをはじめ多くの来場者が訪れる大変な盛り上がりの中、参加した各チームはデモ競技や来場者を対象にしたヒアリングを実施し、多様なご意見をいただくことができました。
また、一般の方だけではなく、企業関係者との交流など、フィールドワークならではの体験をしていただきました。
グループワーク(後半・ピッチファイナルに向けて)
フィールドワーク後の後半のグループワークでも、各チームそれぞれ4名のアスリートファシリテータ―とチームミーティングを実施し、フィールドワークで得た意見などを踏まえ、アイデアを形にしていきました。
また、後半では12月20日のピッチファイナルに向けた資料の見せ方や作りこみなどについてアドバイスも受けながら、アスリートファシリテータからの紹介により、関連する企業へのヒアリングを行うなど、自分たちのアイデアをピッチファイナル直前までブラッシュアップしていました。
12/20 ピッチファイナル@イノベーションストリームKANSAI 7.0
ピッチファイナルは、U-FINOが主催する「イノベーションストリームKANSAI 7.0」のコンテンツとして開催しました。
冒頭、開催趣旨の説明のほか、これまで支援してきたアスリートファシリテータやアドバイザーからコメントをいただきました。当日所用で欠席された井上さんからはコメントをいただきました。
審査員による白熱した審査時間が終わり、いよいよ結果発表です。注目の最優秀賞を獲得したのは、京都外国語大学山﨑天真チームの「ILLUMINA (イルミナ)」でした!!
「発電ボールによる先進国・発展途上国の子どもたちのウェルネス課題解決」をテーマにした発表では、色々な課題の解決につながる点や発想の豊かさについて高い評価を受けました。チームリーダーの山崎天真さんからは、ミーティングを通じてのアスリートファシリテータとの壁打ちや、企業関係者との交流を経験できたことが一番の賞であるとの受賞コメントがありました。
また、アスリート賞は福山大学の日高チームの「Sports Side Sitter(スポーツ サイド シッター)」が獲得しました。「子育て中の親とゴールデンエイジの子どものウェルネス課題を産官学で解決 広島から全国へ!」をテーマにした発表で、アスリートからは、イントロダクトリーセッションの段階から準備をしていた点などチームの頑張りを評価されました。リーダーの日髙さんからは、苦労した点として、荒天の11月18日しかフィールドワークに参加できず、アンケート数の不足を補うため、地元でアンケートを実施したとのコメントがあり、そのような頑張りも評価につながったと感じました。
気になる、グローバルチャレンジ賞の行方は・・・、今回は残念ながら該当なしとなりました。プレゼンターを詰める予定だった、幣機構の理事長中沢からは、事業性の部分と海外でアピールするための普遍的な価値の点で、少しずつ足りていない部分があったのではないかとのコメントがありました。ただ、一部では足りない点も認めつつ受賞を推す声もあり、審査は大変白熱しました。最後に各審査員から、全チームのプレゼンへの評価と、それぞれのチームのこれまでの取り組みへの労いの言葉がありました。
今回のプログラムに参加いただきました7チームの学生の皆さまお疲れさまでした。また、今回のプログラムの開催に当たり、様々なご支援・ご協力をいただきました皆様にこの場をお借りして改めてお礼申し上げます。
U-FINOでは引き続き、学生や起業家を対象とした支援プログラムなどを通じて、関西発の新しい製品やサービスの実現に向けた活動などをしてまいります。