大阪産業技術研究所は、「技術」の公的支援機関として、多様な企業のニーズに応える支援や幅広い分野の技術シーズを提供することで、多くのイノベーションの創出に貢献しています。是非お気軽にご相談下さい。

安価でディスポーザブルな液体測定が可能な微小流路デバイスを開発しました。不織布の上で親液/撥液性をパターニングすることにより、3μL以下といった極微少量の液体の粘度、電気伝導度が計測可能な流路デバイスを開発しました。唾液や血液等の生体液を用いた診断は、疾病の早期発見や感染症検査等に有用ですが、従来は100μＬ以上の液量が必要でした。本技術では、安価・ディスポーザブルで極微少量での電気伝導度、粘度の測定を実現しました。

オンサイト診断に活用可能な簡便な核酸精製法を開発しました。PCRに代表される核酸検査は、病原体などの標的の核酸(DNA、RNA)を高感度で検出できますが、一方で前処理としてDNAと夾雑物を分離する煩雑な核酸精製を伴います。この操作は遠心機などの大型機器や有毒な薬品の使用を伴うため、専用の設備内で操作を行う必要があり、現場での検査は困難でした。この課題を解決するため、イミダゾリウム分子を修飾したDNA吸着体を用いた簡便核酸精製法の開発を行いました。これによりDNAを効率的に吸着させ、大型機器を用いずに溶出できることを確認しました。

電力線の周りに発生する磁界を利用して発電する磁界振動発電デバイスを開発しました。エネルギーハーベスティング技術の一種であり、電気工事が不要なため、様々な環境・状況での発電を可能とします。IoT（モノのインターネット）社会到来に伴い、あらゆる場所に設置されるであろうセンサデバイスなど小型電子デバイス向け自立型発電デバイスとして活用が期待されます。